シケた朝、色でも沈下速度でもなく「場所」で答えを出す
前夜までの雨で湾外はシケ。風裏の漁港を丁寧に探っても出ない。渋いときの三択のうち、この日効いたのはどれだったか。
ジェットチェイサーと、秋のベイト
ジェットチェイサーは、2.5号(20g)・2.6号(22g)の極小サイズに重量を持たせ、素速く動くベイトを演出するために作られた秋のショア用エギ。海水温が下がり始めるこの時期は、ベイトの活性が1年で最も高まる季節です。この日は秋のエギング。前夜まで強い雨が降り、湾外はシケ——選んだのは風裏になる漁港で、「雨が降って、若干水温が落ちてると思うので、潮通しの良い漁港を選びました」。朝マズメのローライトなので、カラーはシルエットが出るものを。堤防は根本〜中央付近から丁寧に探り、ジェットチェイサーを着底まで送り込んでサビく。それでも序盤は出ず、潮目を狙う手も打ちましたが、答えが出たのはエリアを大きく変えたあと。ワンドになってベイトが溜まるポイントで良型が出ました。渋いときの手は、色・沈下速度・場所の3つ。「一番良いのは場所を変えること。イカが居る場所に行く」——秋のエギングはベイトがキーで、それはエギの選択ではなく、立つ場所の選択の話です。
フィールドデータ
- 国
- 日本
- 季節
- 秋
- 時間帯
- 朝まづめ
- 対象
- アオリイカ
- 天候
- 小雨(前夜まで強い雨)
- 潮
- 満潮9時前後・潮どまり前
- 水色
- 澄み潮
- 製品
- ジェットチェイサー/エギシャープ
- 釣法
- エギング(ショア)
「ジェットエギング」という提案
キーストン エバンジェリストの東氏の言う「ジェットエギング」は、その場の言い回しではありません。 ジェットチェイサーの製品ページに「新感覚 ジェットエギング!」として 書かれている、キーストン側の提案そのものです。そこには開発の前提も書かれています—— 海水温が下がり始めるこの時期は、ベイト(小魚)の活性が1年で最も高まる季節であり、 「捕食スイッチの入った良型のアオリイカが、素速く動くベイトとチェイスする光景に遭遇することがある」。 ジェットチェイサーは、そのベイトの動きを演出するために作られたエギです。
つまり、この日に釣り場でたどり着いた「秋はベイトを探せ」という結論と、製品の開発意図は同じ前提から出ています。釣り場では結論として後から、製品ページでは設計の理由として先に書かれている。順序が違うだけで、見ているものは同じです。
製品の役割
ジェットチェイサー
2.5号(20g) と 2.6号(22g)。極小サイズでありながら重量があり、 高浮力の硬質発泡ウレタン樹脂がテンションステイの姿勢を保ちます。 沈下が速いので、足場が高い場所や流れの速い場所でも底が取りやすい。 傘針は2.5号クラスながら、通常3.5〜4.0号に載せるKS06針です。
この日は前夜の雨で濁りと水温低下が予想され、潮通しの良い漁港が選ばれています。 潮が動く場所で底を取り直しながら広く探る組み立てに対して、 沈下の速さは1投あたりの時間を短くする方向に働きます。 序盤に堤防の根本から先端へ向けて丁寧に刻めたのは、この手数の確保があってのことと考えられます。
エギシャープ
2007年、創業者の故 金川源三が、従来の大分型を超えるエギとして開発した3.5号/3.8号。 高浮力の硬質発泡ウレタン樹脂を極限まで活かしたシャープなフォルムと、 このエギのために独自開発したKS06針が中心にあります。 沈下速度は V0(超スロー)/V0+(スロー)/V1(標準)/V2(ファースト)の4種類です。
この日に挙がった「沈下速度を変える」という手は、同じ号数のなかに4種類のフォールスピードが 用意されているからこそ、エギを持ち替えるだけで実行できます。 またジェットチェイサー2.5号(20g) は通常の3.5号エギとほぼ同等の重量で、 エギシャープ3.5号V1 の17gとも近く、 両者は同じKS06針を積んでいます。投げ感を変えずに持ち替えられる 組み合わせであることが、条件を探る釣りでは効いてきます。
有田の製造現場から
この動画で使用されたエギは、有田焼のまち・佐賀県有田町にあるキーストンの自社工場で製造された純国産です。一本一本、全てのエギに魂をこめております。
2007年のエギシャープと、秋のショアのために作られたジェットチェイサー。 設計も号数も違う2本ですが、傘針は同じKS06針です。 規格の少ない市販の傘針では性能が頭打ちになる——その一点のために自社で専用の傘針を新開発し、 以来それを積み続けています。どちらも made in 有田。
MADE TODAY IN ARITA
ここまでの釣りは、この動画の記録です。条件が整わない休日の組み立てを通しで見せた11分47秒。「全く釣れなくて焦って またオープニングを撮り直す」ほどの序盤から、「色を変えたり沈下速度を変えたりとか、一番良いのは場所を変えることだと思う」と順位をつけて大きく移動し、「ここは駆け下がっていく地形ですね」と読んで入った先で答えが出るまでを、順番どおりに見られます。
再生できないときは YouTube で見る。